学会誌「EICA」

[ノート] 免疫測定法を利用した下水中女性ホルモンの簡易測定に関する研究

内容
内分泌かく乱化学物質の測定には、一般的に検出方法としてGC-MS法やLC-MS法が用いられる。これらは高精度な測定法であるが、前処理操作が大変複雑なため、前処理を含めた測定に長時間が必要で、また自動化は難しいものであった。そこで我々は、測定時間の短縮と自動測定を目指し、前処理工程の簡易化の検討、更に検出方法として免疫測定法を利用した下水中女性ホルモンの自動測定方法に関する研究を行った。測定対象物質は17β-エストラジオールとした。カラムを用いて17β-エストラジオールの溶解成分とSS吸着成分の両方を同時に抽出することにより、1検体当り130分で測定可能な簡易プロセスを構築できた。測定感度は1.0ng/Lと機器分析同等を達成した。この方法を用いて下水試料を測定した結果、流入下水では、LC-MS/MS法とほぼ同等の結果を得ることができた。一方、処理水では1.23〜9.33倍と高い値となった。この原因は、17β-エストラジオール以外の物質の存在にあると考えている。この物質の特定、並びに女性ホルモン様活性との相関について調べることが今後の課題である。
8巻1号2003年
Page
55
題名
免疫測定法を利用した下水中女性ホルモンの簡易測定に関する研究
Title
Study of Simple Measurement of Estrogen in Sewage Using Immunoassay
著者
竹内英樹,松原極,富田美穂(日本ガイシ(株)),岡安祐司,田中宏明(土木研究所),郷田泰弘,藤本茂(日本エンバイロケミカルズ(株))
Authors
著者表記
Author attribution
著者勤務先名
Office name
著者所属名
キーワード
Key Words
estrogen, 17β-estradiol, sewage, auto-measurement, immunoassay
概要
内分泌かく乱化学物質の測定には、一般的に検出方法としてGC-MS法やLC-MS法が用いられる。これらは高精度な測定法であるが、前処理操作が大変複雑なため、前処理を含めた測定に長時間が必要で、また自動化は難しいものであった。そこで我々は、測定時間の短縮と自動測定を目指し、前処理工程の簡易化の検討、更に検出方法として免疫測定法を利用した下水中女性ホルモンの自動測定方法に関する研究を行った。測定対象物質は17β-エストラジオールとした。カラムを用いて17β-エストラジオールの溶解成分とSS吸着成分の両方を同時に抽出することにより、1検体当り130分で測定可能な簡易プロセスを構築できた。測定感度は1.0ng/Lと機器分析同等を達成した。この方法を用いて下水試料を測定した結果、流入下水では、LC-MS/MS法とほぼ同等の結果を得ることができた。一方、処理水では1.23〜9.33倍と高い値となった。この原因は、17β-エストラジオール以外の物質の存在にあると考えている。この物質の特定、並びに女性ホルモン様活性との相関について調べることが今後の課題である。
Abstract
Endocrine disrupting chemicals (EDCs) are normally measured by gas chromatographymass spectrometry (GC-MS) or liquid chromatography-mass spectrometry (LC-MS) for the detector.These are very accurate instruments. But the procedures of pretreatment is complicated, so that it takes a lot of time and the automation is very di.cult.W e have examined simple pretreatment technologies for rapid and automatic measurement, and developed an

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