学会誌「EICA」

[第24回研究発表会:パネルディスカッション] 趣旨

内容
2011年3月11日は、我国が地質学的には常に地震・津波等の甚大な被災地になる可能性のある国で、有史以降においても何度となく巨大地震が発生し、その幾つかは記録され、語り継がれてきていたことを否応なしに目の前に突き付けられた日となった。被災地では、多くの人命・財産が奪われ、上下水道や交通・通信など生活に直結するライフラインに関係する多くが甚大なダメージを受けた。
震災発生後1年半が過ぎ、各種インフラの復興も応急措置から恒久的な対策の計画・実施が精力的に進められてきている。当学会においても調査研究専門委員会を設け、会員企業から上水・下水・廃棄物施設など関係する施設の被災状況や、復旧・復興についてのアンケート調査を行い、その中から宮城県下の4下水処理施設の調査研究を行った。その結果は、今後への提言を併せ「東日本大震災の調査研究報告書」として今年の3月に刊行した。
今回の東日本大震災では、水関係の施設もかなり被災しているが、特に沿岸部に近い下水処理施設では、地震に続く大津波により甚大な複合被災を受けるケースが多かった。施設の被災による機能停止や、上下水の配水・集水に関わる管網設備へのダメージ等ライフラインとしての水インフラ設備の被災は、住民生活に直結した飲料水など生活用水の不足、生活排水やふん尿の排出・処理難からくる衛生環境の悪化をきたし、最悪の場合は疫病・伝染病の発生なども予測される。想定外の規模の地震や津波に対応する水インフラの減災・防災を実現するための技術面での提言・議論に合わせ、崩壊したコミュニティ−生活の秩序を保ちながら改善復旧を如何に進めて行くかなど、ソフト面での議論も重要である。
今回のパネルディスカッションでは、本学会の立場から、社会インフラでも最も重要なものの一つである「水を対象とし「大震災に備える水インフラの整備」をテーマとして、今後減災・防災のための整備について各パネリストのご意見をお伺いして、議論して頂き、関係者への指針或は、提言として役立てて頂きたい。
17巻2/3号2012年
Page
2
題名
趣旨
Title
著者
田中宏明
Authors
著者表記
Author attribution
Hiroaki Tanaka
著者勤務先名
京都大学
Office name
Kyoto University
著者所属名
大学院工学研究科 教授
キーワード
Key Words
概要
2011年3月11日は、我国が地質学的には常に地震・津波等の甚大な被災地になる可能性のある国で、有史以降においても何度となく巨大地震が発生し、その幾つかは記録され、語り継がれてきていたことを否応なしに目の前に突き付けられた日となった。被災地では、多くの人命・財産が奪われ、上下水道や交通・通信など生活に直結するライフラインに関係する多くが甚大なダメージを受けた。 震災発生後1年半が過ぎ、各種インフラの復興も応急措置から恒久的な対策の計画・実施が精力的に進められてきている。当学会においても調査研究専門委員会を設け、会員企業から上水・下水・廃棄物施設など関係する施設の被災状況や、復旧・復興についてのアンケート調査を行い、その中から宮城県下の4下水処理施設の調査研究を行った。その結果は、今後への提言を併せ「東日本大震災の調査研究報告書」として今年の3月に刊行した。 今回の東日本大震災では、水関係の施設もかなり被災しているが、特に沿岸部に近い下水処理施設では、地震に続く大津波により甚大な複合被災を受けるケースが多かった。施設の被災による機能停止や、上下水の配水・集水に関わる管網設備へのダメージ等ライフラインとしての水インフラ設備の被災は、住民生活に直結した飲料水など生活用水の不足、生活排水やふん尿の排出・処理難からくる衛生環境の悪化をきたし、最悪の場合は疫病・伝染病の発生なども予測される。想定外の規模の地震や津波に対応する水インフラの減災・防災を実現するための技術面での提言・議論に合わせ、崩壊したコミュニティ−生活の秩序を保ちながら改善復旧を如何に進めて行くかなど、ソフト面での議論も重要である。 今回のパネルディスカッションでは、本学会の立場から、社会インフラでも最も重要なものの一つである「水を対象とし「大震災に備える水インフラの整備」をテーマとして、今後減災・防災のための整備について各パネリストのご意見をお伺いして、議論して頂き、関係者への指針或は、提言として役立てて頂きたい。
Abstract

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