学会誌「EICA」

[研究発表 新・未来プロジェクトIV / 要旨] Cグループ:ITADAKIMASUプロジェクト

内容
2013年12月にユネスコ世界無形文化遺産に「和食」が登録されたことが示すとおり,近年海外で,日本の和食文化に注目が集まっている。実際,アジア,欧米等の各地域からの日本への観光客が,日本滞在で最も期待を寄せているものが食事であることが2010年の日本政府観光局の調査で報告されている。一方で,2012年度の外務省,農水省の調査により,2006年に2.4万店であった海外の和食レストラン数が,2013年には5.5万店と,2.3倍に増加していることが明らかとなり,今後,海外での和食レストラン等の経営や和食関連商品の輸出・販売に乗り出す企業が増加するものと考えられる。また,日本政府としても,和食文化の世界への発信を後押ししている。以上の,和食への関心が高まる海外,世界への和食の発信を試みる日本での活発な動きを鑑み,本研究では,日本企業が,海外に向けて和食を発信する場を提供する“和食テーマパークの運営”を目的とするビジネスプランを提案する。本和食テーマパークは,日本各地から集まった企業が振舞うおいしい和食の数々を楽しめるコーナー,お弁当作成,寿司の握りや和菓子作成等を実際に体験できるコーナー,箸,包丁,弁当箱等の和食関連商品の販売コーナーで構成される。また,本ビジネスでの顧客は,テーマパークへの来場者,そして和食テーマパークへの出展企業である。来場者へは,和食との触れ合いの場を,出展企業へは,海外でのビジネスチャンスを育む場を,それぞれ提供する。本和食テーマパーク運営に関する実現可能性を経営面から考察するため,海外から多数の観光客が日本を訪れる2020年の東京オリンピック期間における,和食テーマパーク開催を一つのケーススタディーとし,キャッシュフローの計算を行った。収入として,来場客の入場費,企業からの出展費等を,また,支出として,イベント会場レンタル費,人件費,イベント広告費等を想定し,キャッシュフローを計算した結果,和食テーマパーク運営を通じて利益を生み出せることが分かった。本ビジネスプランは単なる和食の提供を行うのみではなく,和食体験プログラムを通じて和食文化も発信することを特徴としている。本ビジネスプランを通して,日本の和食文化を世界に発信するとともに,日本人により和食文化が再評価されることが期待される。
19巻2/3号2014年
Page
51
題名
Cグループ:ITADAKIMASUプロジェクト
Title
ITADAKIMASU Project
著者
池田洋平 1),打林真梨絵 2),榎本周一 3),高部祐剛 4),森田智之 5)
Authors
著者表記
Author attribution
Youhei IKEDA, Marie UCHIBAYASHI, Shuichi ENOMOTO, Yugo TAKABE and Tomoyuki MORITA
著者勤務先名
1) (株)ウォーターエージェンシー,2) (株)明電舎,3) (株)神鋼環境ソリューション,4) (独)土木研究所,5) 水ing (株)
Office name
著者所属名
キーワード
Key Words
概要
2013年12月にユネスコ世界無形文化遺産に「和食」が登録されたことが示すとおり,近年海外で,日本の和食文化に注目が集まっている。実際,アジア,欧米等の各地域からの日本への観光客が,日本滞在で最も期待を寄せているものが食事であることが2010年の日本政府観光局の調査で報告されている。一方で,2012年度の外務省,農水省の調査により,2006年に2.4万店であった海外の和食レストラン数が,2013年には5.5万店と,2.3倍に増加していることが明らかとなり,今後,海外での和食レストラン等の経営や和食関連商品の輸出・販売に乗り出す企業が増加するものと考えられる。また,日本政府としても,和食文化の世界への発信を後押ししている。以上の,和食への関心が高まる海外,世界への和食の発信を試みる日本での活発な動きを鑑み,本研究では,日本企業が,海外に向けて和食を発信する場を提供する“和食テーマパークの運営”を目的とするビジネスプランを提案する。本和食テーマパークは,日本各地から集まった企業が振舞うおいしい和食の数々を楽しめるコーナー,お弁当作成,寿司の握りや和菓子作成等を実際に体験できるコーナー,箸,包丁,弁当箱等の和食関連商品の販売コーナーで構成される。また,本ビジネスでの顧客は,テーマパークへの来場者,そして和食テーマパークへの出展企業である。来場者へは,和食との触れ合いの場を,出展企業へは,海外でのビジネスチャンスを育む場を,それぞれ提供する。本和食テーマパーク運営に関する実現可能性を経営面から考察するため,海外から多数の観光客が日本を訪れる2020年の東京オリンピック期間における,和食テーマパーク開催を一つのケーススタディーとし,キャッシュフローの計算を行った。収入として,来場客の入場費,企業からの出展費等を,また,支出として,イベント会場レンタル費,人件費,イベント広告費等を想定し,キャッシュフローを計算した結果,和食テーマパーク運営を通じて利益を生み出せることが分かった。本ビジネスプランは単なる和食の提供を行うのみではなく,和食体験プログラムを通じて和食文化も発信することを特徴としている。本ビジネスプランを通して,日本の和食文化を世界に発信するとともに,日本人により和食文化が再評価されることが期待される。
Abstract

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